高度成長期に社員旅行(職場旅行)を体験した世代と、いまの若い世代では「社員旅行」についての捉え方がやや異なると言われています。
バブル崩壊後、かなり衰退していたと思われた社員旅行ですが、いまも社員旅行を実施している企業は50%近くもあるとの統計もあります(産労総合研究所調べ)。
そのような状況の中で「社員旅行には行きたくない」と思っている社員が55%もいるという調査結果も出ています。
では、どのような理由で社員旅行に行きたくないのかについてリサーチしてみましょう。
日常の職場を離れ、社員同士の交流を深めるというのが社員旅行の主な目的ですが、社内での上下関係の延長線上にある運営や貴重なオフタイムなので人付き合いが面倒だという人には社内行事は苦痛以外になにもないのでしょう。
旅行中は他部門の色々なポジションの人とも交流が図れ、相互理解を深まって職場でも関係がより良いものになると聞かされても実感はありません。
社員旅行は会社側が実施企画を進めることが多く、行き先が決まってから参加者に告げられるケースも多く、人によってはお仕着せの旅を拒むこともあります。また、慰安旅行といっても団体行動を強いられることが多く、先輩・上司への気遣いばかりでゆっくりとできない側面もあり、拒否感もあるようです。
行きたくない理由を数多くピックアップすることはできますが、担当者には逆転の発想が必要です。企画次第では、社員旅行・職場旅行・慰安旅行に参加した人から、「宴会で盛り上がった」、「普段は交流のない部署の人と話すことができて良かった」、「上司や同僚の“仕事のシーンとは違う一面”を知ることができて親近感が」、「社内に一体感が出た」など、「来年も絶対に行きたい」と言わせる工夫について考えてみましょう。
「おや?今年はテーマの設定やフレーズがいつもと違うぞ!」と思ってもらえるような設定と表現を工夫しましょう。
《サバゲーに挑戦☆どこのチームがいち早く生存帰還するか?》とか《古都の噂のスポット巡り》など、期待されそうなテーマや旬のコンテンツをテーマに盛り込みましょう。
海外で満足度が高く、幅広い世代に指示が得られる行き先は、やっぱりハワイ(福利厚生を適用した社員旅行としての日数は限定されます)。国内では移動の交通手段によりますが航空機なら北海道か沖縄。古都の風情やホットな浪花ロケーションを味わう関西方面には新幹線で。
参加者全員が、タップリと楽しんでいただくためには、担当社と提案力のある旅行会社のコンビネーションも重要です。